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プロレス名勝負一日一話

新日本プロレス次期シリーズ来日選手紹介のテーマ曲

【入場テーマ曲と心の名勝負】 mTunes-13

 

「 来週まで待てない!ワクワクする予告編」

 

Song Title : Star Cycle

Artist : ジェフ・ベック(Jeff Beck)

Wrestler : ワールドプロレスリング 次期シリーズ予告のBGM


第4回MSGシリーズ(1981年5月)

 

 現代の日本のプロレスは、ほとんどが日本人同士の対決が軸になっていますが、それは1982年(昭和57年)に長州力が藤波辰巳に向けて放った「俺はお前のかませ犬じゃない」発言が日本人対外国人レスラーからの転換点でした。それ以前は、外国、特にアメリカ、ヨーロッパへの憧れが大きかった時代、外国人レスラーを定期的に、交互に来日させ、猪木、馬場との抗争を中心にストーリー展開していました。

 

 来日する外国人レスラーは母国に帰らないといけないので、長期間日本に滞在することはできません。長くても一ヶ月前後です。ですので、強豪外国人レスラー数名を一ヶ月ずつ交代で来日させていました。その一ヶ月単位で外国人レスラーの顔ぶれが変わるので、ストーリーも変わります。開幕戦で抗争が始まり、全国を回りながら抗争を深めていき、最終戦で決着戦が行われます。そこで必ずしも決着がつくわけでなく、ついたとしても次回の来日を楽しみにさせるような展開で終わります。To be continued.という感じです。この約一ヶ月単位のストーリー展開を「シリーズ」と呼びました。新日本プロレスの1980年代を例にとると、

 

 新春黄金シリーズ、ビッグファイト・シリーズ、MSGシリーズ、サマーファイト・シリーズ、ブラディファイト・シリーズ、闘魂シリーズ、MSGタッグリーグ・シリーズ。

 

 このサイクルで一年が回っていました。

 

 ひとシリーズが終わると、翌週のテレビ放送からは「次期シリーズ」が始まります。次週もテレビを見てもらわないとテレビ局が困りますので、次期シリーズへの期待感を煽るために「次期シリーズ予告」が最終戦メインイベントの後に流されていました。

 

 この予告編が試合と同じくらいワクワクさせるものでした。「来週は久しぶりにハンセンが来るぞ!」「なんだ?この新外国人は怖いぞ!」「またあいつが来るのか!タイガーマスクやばいかも!」とワクワクとドキドキが濃くブレンドされた高揚感でした。

 

 そのワクワクドキドキを作った要素は三つあって、一つはそもそもの来日するメンバーの顔ぶれ。二つ目は外国人レスラーを紹介する古舘伊知郎のフルタチ節。そして三つ目がBGMです。

 

 テレビ朝日の「ワールドプロレスリング」中継では当時、予告編のBGMにジェフ・ベックの「Star Cycle(スターサイクル)」を使用していました。この曲名とアーティスト名は最近知りました。でも当時はそういう情報は知らなくても、ただこの曲が頭に入り込んで、いつも口ずさむ、ヘビーローテーションするくらい好きでした。

 

 聴いていると何だか宇宙の広がりを想像したり、未知のものが遠くからやってくるような感覚になったりしていました。まさにワクワクとドキドキを感じさせる、予告編にふさわしい曲だなと改めて思います。

 



by meishoubu | 2019-06-04 08:00 | 1981年(昭和56年)
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陽の目を見ない試合でも語り継がれるべきだ。プロレスというものありき…。プロレスを後世に残そう。
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